野蚕のアヴァニ
インド, ムガ蚕, エリ蚕, タッサー蚕, 天蚕、野蚕、ワイルド シルク、草木染め 
avani
持続可能なエネルギー。
エネルギーは非常に大事です。
現在の状況を教えてください。
ラジュニッシュ 現在は「松の木気化発電」に取り組み、太陽光発電とともに稼動させています。
「松の木気化発電」を考案したのは、ウッタランチャル州の山岳部は松の木が群生しているので、この松の活用を考えました。松の木は強く、松がはえている場所には他の木は育ちません。また、枝が土を覆ってしまうと植物も育たないばかりか、乾期には枯れ枝が擦れ、その摩擦から毎年山火事が起こっているのです。6年前にアヴァニでは、この枯れ枝を発電資源として利用する気化発電機(発電量10kW)を独自に開発しました。この気化発電機を使用し、アヴァニの製品の最終工程であるアイロン掛けを行ってきました。
現在は120kWの気化発電機の稼動に成功しています。このセンターの敷地にも1台あります。「松の木気化発電」は私が考案し、現在特許申請をしています。特許申請の理由は、誰もがこの方法を地球の環境保護のために無料で自由に使用できるようにするためです。全世界で「松の木気化発電」をおこしたら、現在、世界で使用されている電気量の3分の1がまかなえます。
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このような松の木の原生林がどこまでも続きます。
松の葉で料理用の炭作りもしています。松の葉を不完全燃焼させて酸素の供給を少しとめて、凝固剤を加え型に入れて固形の炭を作ります。その結果できた炭でアヴァニでは1年間の料理の燃料をまかなっています。
松の枝と葉の活用で、電気と固形燃料がまかなえるのです。また、松の枝と葉を切ることにより、他の植物が育ってくるので豊かな森が得られます。
「テクノロジー」と聞くと近代的な研究所や大都市を思い描き、山岳部に住む人々の生活からはほど遠い存在だと思う人も多いでしょう。「自然と共存しながら生きていくこと」を考えた時、アヴァニの答えは「最新のテクノロジーと自然資源との融合」に行き着きました。石油に代表されるエネルギーが辿り着かなかったインドの山岳部で、今、石油の時代を飛び越え「持続可能なエネルギー」によって多くの人々の生活が豊かになっているのです。
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松の葉から作った燃料用の炭。

水は貴重な資源です。
ラジュニッシュ 化学品の合成洗剤は使用しません。インドで4000年以上昔から使用されているソープナッツを使用しています。野菜洗い、食器洗い、製品のショール洗い(じつにふわふわと仕上がります)、シャワー用の石鹸、シャンプーなどあらゆる場面でソープナッツを使用しています。水の再利用と自然保護のためです。
マカイバリジャパンでソープナッツの販売をしていますので、一度ぜひお試しください。日本でも戦前ムクロジという植物が使用されていたと洗剤の歴史で書かれていました。
 
センターの敷地内にある「松の木気化発電」の発電機。

松の葉を集めて乾燥させて保存している場所。

建物の地下に巨大な貯水タンクを造り、屋根に落ちた雨水が地下の貯水タンクに溜まる構造の建物を数多く建設しました。


水の巡回図。タンクを使い一度使った水の処理をしてリサイクルをしています。