野蚕のアヴァニ
インド, ムガ蚕, エリ蚕, タッサー蚕, 天蚕、野蚕、ワイルド シルク、草木染め 
avani
アヴァニの今後。
アヴァニとは、ヒンディー語で
「大地・地球」という意味。
今後もアヴァニの理念を
さらに発展させます。
アヴァニの今後について教えてください。
ラジュニッシュ 本部センターには5つの村を出身地とする、約30人が寝食をともに生活をしています。原料の入荷、在庫管理、手紬ぎ(一部)、機織り(一部)、草木染め、仕立て、商品の出荷から財務管理に至るまでこのセンターで行われます。手つむぎと機織りは主に村で行われます。
月に一度、5つの村のスーパーバイザーが集まり、ミーティングが行われます。その月に起こった問題点、改善点、でき上がった製品の個数、そして翌月の製品のデザインを話し合います。ミーティングは約3日間にわたって行われます。スーパーバイザーは村からでき上がった製品を本部に納入し、帰る際には翌月の原料を持って帰ります。
本部センターでは、性別やカーストは一切関係なく、皆平等です。アヴァニは、性別に関係なく誰しも平等の機会が与えられるべきだ、と考えます。
その人の個性に合った職に就くことを奨励しているアヴァニでは、インド農村部では見ることの珍しい、女性の電気技師や、計算機やコンピューターを巧みに扱う女性に出会います。彼女たちは決して充分な学校教育に恵まれたわけではありません。アヴァニが根気強く一(いち)から教えたのです。
*女性の太陽光発電システム技師については、2000年NHKの番組でも紹介され、機器の設置を活き活きと行っている女性の様子が放映されました。女性の力を最大限生かしていく方針はマカイバリ茶園と同じです。
avani
移送手段は馬。馬が大活躍です。センターから絹糸を馬で運び、でき上がった製品も馬でセンターへ運びます。
スキルアップとビジネスに
力をいれていきます。
ラジュニッシュ もっと多くの村で、生計がたてられるようにすること。自分たちの得意な分野を、インド全体だけでなく世界へ広げていくこと。現状の援助の部分を減らしていき、ビジネスとして成り立つのが目標。今後は、融資・投資の部分をもっと増やしていきます。
アヴァニが村でプロジェクトを行う一番の目的は、各村に収入源となる場を提供し、彼らが定期収入を得ることで、家族が一緒に村で生活できるよう、協力することです。
アヴァニは、彼らが機織り職や太陽光システム技師に就くために、3〜6ヵ月の訓練を提供しています。一人前となった機織り職人はアヴァニの職人として登録されます。
でき上がった製品はすべてアヴァニが買い取り、毎月の給料とでき上がった製品の数に対する賃金が支払われます。また太陽光システム技師への給料は、太陽光発電システムを導入するごとにアヴァニから振り込まれる村の貯蓄から支払われます。
5つの村には、その村出身のスーパーバイザーを数名配置し、技術的な指導から日々の生活の相談にいたるまで、村の人々とともに製品作りに取り組んでいます。
今後は機織りだけでなく、有機野菜の栽培・販売や、蚕の飼育などにも活動分野を広げ、村の人々のさらなる安定収入を確立していく予定です。
 
冬には毎日、遠くにヒマラヤ連山が見えます。ヒマラヤ連山の向こう側は現在中国領土のチベットです。1962年の中印国境紛争以前は人々がこの連山を行き来して貿易がされていたとのことでした。

センター内で働く人たちの家が点在。

センター内の子供たちの幼稚園と小学校のおしゃれな建物。

学校の中。

センター内では常に子供たちが一緒に遊んでいます。

食堂でのおやつの時間。私たちもこの食堂で朝、昼、晩と食事をしました。センターの人は皆ここで食事をします。ベジタリアン料理です。